医療法人須佐病院

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整形外科Medical Servive 1

整形外科とは

整形外科は運動器の疾患を扱う診療科です。
身体の芯になる骨格系とそれを取り囲む筋肉やそれらを支配する神経系からなる運動器の機能的改善を重要視して治療する外科で、背骨と骨盤というからだの土台骨と四肢を主な治療対象にしています。
当院では交通事故や労災などに代表される打撲、捻挫、骨折などの外傷はもちろん、日常生活での腰や首などの痛み、変形性を伴う関節リウマチ、骨粗鬆症、運動器の腫瘍など、子供から高齢者まで幅広い患者様の運動器の健康管理をいたします。

当院整形外科の特徴

小さな子供から高齢者まで幅広い年齢層の方を対象として診察をおこなっております。
1日約250人の外来患者様が通院治療で来院されます。
患者様の生活背景(仕事、家族構成、自宅環境)を考え、その患者様に対してどの治療が適切かを考え治療にあたっております。
主な疾患として、変形性関節症、脊椎圧迫骨折、脊椎疾患、外傷の骨折等の治療をおこなっております。
手術件数は年間約600件。
手術が必要な方に対してはできるかぎり早期で手術を行えるよう体制を整えております。
変形性膝関節症に対する人工膝関節置換術において2025年4月から手術支援ロボットも導入しました。
リハビリに関して365日リハビリを提供しており、術前~術後にかけ切れ目のない治療が可能となっております。
2025年4月から変形性関節症に対して再生医療の治療の認定が受理されました。
今までの注射や薬での保存療法、手術療法に加え、新しい選択肢が加わることで、変形性関節症の痛みの改善、そして進行を遅らせることも期待できます。
患者様の状態や生活背景も視野に入れ、当院では変形性関節症に対して再生医療を用いた治療もおこなっております。
最先端の医療技術、医療機器を導入し患者様へよりよい医療を提供しております。
適切な治療を行うことで充実した生活を送れることが可能となります。 職員一同、「心のこもった地域医療」を念頭に、目の前の患者様おひとりお一人を「もし家族であったならどのような治療をするか」を考え、高い倫理観に基づいて、上質で心のこもったチーム医療をおこなってまいります。

変形性膝関節症

近年高齢化社会に伴い変形性膝関節症の患者様が増加傾向にあります。
当院では患者様の生活背景等を考慮し、どの治療が最適かを選択して治療をおこなっております。
「自分の足で生涯歩き続ける」を目標に治療方針を決めております。
保存的治療(ヒアルロン酸注射や薬、リハビリ)で改善されなかった場合、人工膝関節手術、内視鏡手術等の手術的治療の提案をおこないます。
2025年4月から手術支援ロボットを導入しました。
より正確で低侵襲の手術が可能となり、感染リスクの軽減や患者様の負担の軽減が可能となっております。
また、手術的治療に抵抗がある方に関しては再生医療の治療も選択が可能となっております。
再生医療に関しては自家多血小板血漿を用いた変形性関節症の治療(PRP治療)、自家濃縮骨髄液を用いた難治性の骨髄異常陰影の治療(BMC治療)、脂肪幹細胞を用いた変形性関節症に対する再生医療(ASC治療)をおこなっております。
選択肢を広く持ってこそ、効果的な治療に繋がると考えます。

脊椎疾患

脊椎専門医(毎週火曜日)による専門的な治療・手術をおこなっております。
近年増回傾向にある脊椎圧迫骨折に関しては、寝たきり等を防ぐため積極的に治療をすすめております。
寝たきりによる筋力低下を防ぐため術後早期からリハビリを提供しております。
主な疾患;脊椎圧迫骨折、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア

外傷

コロナ流行以降、筋力低下が原因で転倒の件数が大幅に増加されました。
転倒の影響で大腿骨骨折や上肢・下肢の骨折の件数が増加傾向にあります。
早期の手術を施行することが今後の生活にも影響を及ぼします。
高齢者による骨折は長期臥床による寝たきりや認知症の進行などによってADLだけではなく生命予後も縮める骨折ともなります。
当院では手術が必要な場合はできる限り早期に手術にとりくめる体制を整えております。
早期に手術にとりかかり、痛みの改善と歩行やADLの改善に努めております。
また外傷骨折の術後の治療として骨癒合促進の為の医療機器も導入しております。
一度骨折を起こすと骨折が連鎖する場合がございます。
その連鎖を防ぐために骨粗鬆症の治療も必要になってきます。
二次骨折を防ぐ為の検査、服薬指導、運動指導等も積極的に行っております。

手術実績

2024年実績
総計 679件
全身麻酔手術 脊椎圧迫骨折 110件
腰部脊柱管狭窄症 40件
腰椎椎間板ヘルニア 35件
人工膝関節置換術(TKA) 48件
関節鏡手術 38件
人工股関節 11件
人工骨頭挿入術 39件
骨折 上肢 89件
骨折 下肢 102件
抜釘術・アキレス腱 70件
局所麻酔(外来手術) ばね指 23件
巻き爪手術 28件
その他(腫瘍摘出等) 46件

再生医療

PRP治療 ASC治療 BMC治療

再生医療とは

再生医療は、自己の組織や細胞を活用して、患者様の治療や回復を促進する画期的な治療法です。
手術を避けたい方に向けた治療法もあり、外科的な手術や薬物療法と比較して安全性が高く、長期的で効果的な治療が期待されます。
人工関節を望まない患者様、社会的な状況により入院やリハビリの時間が十分に取れない患者様にとって一度検討いただく価値のある治療と考えます。
再生医療は、再生医療等の安全性の確保等に関する法律のもと行われるものであり、厚生労働省が認めた特定認定再生医療等委員会で治療の妥当性・安全性などが厳しく審査されます。
再生医療を行う細胞の提供計画書が厚生労働省に受理され初めて治療を行うことができます。
当院は令和7年4月に受理され、提供計画番号を取得しています。
また、細胞を培養する施設も厚生労働省の認可を受けた細胞培養加工施設(CPC)に依頼しています。
骨髄内への注入を提供できる認可を日本で初めて取得しました。
骨髄内への注入ができる施設は全国で当院のみとなっております。

当院で提供する再生医療

当院では変形性関節症に対して再生医療を提供しています。
提供できる再生医療は以下の種類となっています。
• 自家多血小板血漿を用いた変形性関節症の治療(PRP治療)
• 脂肪由来幹細胞(ASC治療)
• 自家濃縮骨髄液骨髄内注入治療(BMC治療)
※治療法ごとの詳細は、それぞれをクリックしてください。

他の治療法との比較

運動療法(リハビリ)
適切な指導のもとで実施されれば、安全で、一定の有効性がある方法です。
すぐに結果がでる治療ではなく、継続的な通院が必要です。
変形が重度の場合は効果が出ない場合があります。膝の場合は減量も効果的な場合があります。
装具の使用
膝の場合、疼痛緩和、安定性の改善、転倒の回避が期待できますが、根本的な治療ではありません。
また、変形の場所や程度によって効果が期待できない場合があります。
投薬(痛み止め)療法
アセトアミノフェン、NSAIDSなどを使用します。
軽症の方が対象で、長期間使用することは推奨されません。
ステロイド注射
投薬の効果が弱く痛みや炎症が強い場合に使用されます。
副作用がでることがあります。
また、長期間にわたって使用することはできません。
ヒアルロン酸注射
変形性関節症でよく使用されます。
効果がでるまでに時間がかかり、またその作用も強くないことが多いですが、比較的副作用が少ない治療です。
稀にアレルギーが出る可能性があります。
PRP治療
関節内投与で損傷した患部の疼痛緩和効果、軟骨の保護効果などが期待できます。
効果に個人差があり、数ヶ月で効果が弱まることが多いです。
幹細胞治療
関節内に投与することで、損傷患部の疼痛緩和、炎症の抑制、損傷組織の再生を助ける効果が期待されます。
細胞が生き続ける限り効果が発揮されると考えられます。
幹細胞にはまだ未解明な能力があるため、全ての効果やリスクが明らかになっているわけではありません。
また、PRPと同様に個人差があるため、全ての患者さんで等しく効果があるわけではないことをご理解ください。
自家濃縮骨髄液骨内注射
骨内の炎症を抑え、骨の痛みの抑制や壊死した部分に新しい骨を再生させる作用が期待できます。
全ての患者さんで等しく効果があるわけではありませんが、骨髄液の採取量や方法を調整することで治療の確実性を高める努力を行っています。

それぞれの比較表

PRP関節内注射
関節内の疼痛緩和効果、軟骨の保護効果などが期待できます。
個人差があるため、全ての患者さんで等しく効果があるわけではありませんが、PRPの投与量増加させることで治療の確実性を高める努力を行っています。
脂肪由来幹細胞関節内注射(ASC治療)
関節内の疼痛緩和、炎症の抑制、損傷組織の再生を助ける効果が期待されます。
幹細胞にはまだ未解明な能力があるため、全ての効果やリスクが明らかになっているわけではありません。
個人差があるため、全ての患者さんで等しく効果があるわけではありません。
膝周囲骨切り術
すねの骨の一部を切ってO脚を矯正することで、膝の内側にかかっている体重のバランスを膝全体に分散させる方法です。自分の膝関節を温存することができ、治療後は日常生活動作やスポーツも可能になりますが、骨を切った箇所が接合するまでには時間がかかります。
人工膝関節全置換術
人工関節置換術は痛みの原因となっている関節を切除して、人工物に置き換えます。
膝関節をすべて人工のものに置き換える全置換術、傷んだ部分だけを人工のものにする部分置換術があります。
骨切り術に比べリハビリテーションの期間が短く、より一般的な手術ですが、膝に負担のかかるスポーツは避ける必要があります。
PRP骨髄内注入治療
骨内の炎症を抑え、骨の痛みの抑制や病気の進行を抑止する作用が期待できます。
個人差があるため、全ての患者さんで等しく効果があるわけではありませんが、PRPの投与量増加させることで治療の確実性を高める努力を行っています。
BMC骨髄内注入治療
骨内の炎症を抑え、骨の痛みの抑制や壊死した部分に新しい骨を再生させる作用が期待できます。
全ての患者さんで等しく効果があるわけではありませんが、骨髄液の採取量や方法を調整することで治療の確実性を高める努力を行っています。

治療にかかる費用

診察料(診察のみの場合) 3300円
血液検査(初診料込) 14300円
PRP関節内注射(1部位、1回) 250000円
PRP骨内注射(1部位、1回) 650000円
PRP関節内および骨内注射(1部位、1回) 700000円
関節内幹細胞投与(1部位、1回) 1650000円
骨髄内幹細胞投与(1部位、1回) 1650000円
関節内幹細胞投与+骨髄内幹細胞投与(1部位、1回) 2200000円
1x10^8細胞(1回分)を2分割し、関節内幹細胞投与+骨髄内幹細胞投与した場合(1部位、1回) 1650000円
細胞保管料(1年毎更新) 110000円
BMC骨髄内注入治療(1部位、1回) 1650000円

※本治療は自由診療になります。社会保険や国民健康保険など公的医療保険の適用を受けることができません。

お問合せ

再生医療の治療を希望される方、検討される方は当院受付までお問い合わせください。
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